モノを溜め込んでしまう心理とは?
――モノを手放せない背景にはどのようなものがありますか。
そのものに対して自分の思いや背景が乗っているものは手放しにくいかなと思います。年代に問わず例えばとても高かったものや、人からもらったものだからという理由ですね。思い出があるものや、そのものに対して自分の思いや背景が乗っているものは手放しにくいのかなと思います。
――モノを手放せない人の共通点は何ですか?
どうしても片づけが上手くいかない方はたくさん買っている場合が多いです。家に入れるものが多いんですね。捨てるばかりではなくて、自分の買い方や家の中に入れるものをしっかり見ていない方と、リバウンドもしやすいと思います。どれくらいのものが家にあるか把握していると、安いからといって大量に買うことが減ります。買う時に家の収納場所を想像して買えているかが片付いた状態をキープするためには大事だと思います。
整理収納の基本ステップ
――モノを手放せない人が初めにすると良いことはなんですか?
「本当に必要なものだけ」の状態にすることが大切です。お片付けの順番は、整理→収納→片づけ→掃除の4つのステップです。「整理」はいるものといらないものを分けることを言います。それが終わって初めているものを使いやすい場所に収める、住所を決める「収納」を行います。「片づけ」は使ったものをその住所に戻すこと。「掃除」は汚れを取り除くことですね。この順番を知らないと、片づけよう!と思った時に先に収納ボックスを買ってしまうんです。まずは「整理」をして、必要なものだけになったら、定位置を決める。その時にはじめて、収納ボックスを検討することで失敗が減ります。先に収納ボックスを買ってもリバウンドしてしまうんですよね。
――いる・いらないの基準はなんですか。
物は無理やり使おうと思ったらいくらでも使えますよね。お片付けにいくと「これまだ使えるんですよ」という言葉をよく耳にします。自分が使いたいか使いたくないかの意志ではなく、人からもらった、まだ使える…などの外的要因が来てしまい、手放せないことが多いのだと思います。基準は「自分が使いたいか使いたくないか」です。迷うものは別の場所に保管するのもひとつの方法です。片づけたい場所だけは本当に必要なものだけにすることが大切ですね。
整理収納から得られる効果
お片付けをするときに得られる効果って3つあって…時間的効果と精神的効果、経済的効果です。探し物をして、結局また買っちゃうということがなくなります。無駄遣いが減るのが経済的効果。時間的効果は例えば探し物を毎日3分…それを一年間にした場合、すごい時間になるんですよね。探し物ではなくても必要なものが見つからずに買いに行く時間なども含まれます。精神的効果は目から入る情報です。散らかっている状態は、スッキリ片付いている状態よりもイライラにつながったりしてしまいます。散らかった部屋には帰りたくなくなってしまったりしますよね。落ち着く空間は精神的にすごいプラスだと思います。
取材を終えて
「片づけの手順を習う機会が少ないので、知らない方も多い」とNagisaさんはおっしゃっていた。実際知らないことも多く、取材を通して新たに知ったことばかりだった。驚いたことはいくつもあるが、収納ボックスを先に買わない方が良いということは一番印象に残っている。私は収納ボックスを真っ先に買ってしまい、部屋を片付けると収納ボックスが余った経験が幾度もあったからだ。Nagisaさんに片付けの手順を伺い、自分の行動を見直すきっかけになった。
今回の取材を通して、片づけは「捨てること」ではなく、本当に必要な物を見極めることだと知った。私自身も今日から少しずつ実践していきたいと思う。
取材協力・参考文献
整理収納アドバイザー Nagisaさん。整理収納アドバイザーとして、インスタグラム・YouTubeでの発信活動、企業の収納スタイリングも行う。2冊目の著書「すぐやる人になる時間術」(KADOKAWA)が発売中。